偽る色と紫亜のきせかえパーティー

こっちのみで見れるおまけ付き


 神形「カミヨドール」 それは9番目の色使いにして紫亜のもう一つの姿。
 神の人形と名乗る少女はその見を華麗に着飾り、夜な夜なイロクイを鎮めるという。
 ぶっちゃけコスプレしながら化け物退治という時点でなにかおかしいが、趣味だから突っ込んではいけない。
「さて、今日はこのぐらいで――んんぅっ!!?」
 そんな彼女だが、謎のイロクイによって背後を取られ、そのまま意識を失った。
 翌日、アプリ内のチャットにて。
「今日神社でお話しない?見せたいものがあるの」
「どうせ色使いの資料とかでしょ」
『ヤダー!』と言いたげなスタンプ付きで返す翠。
「大丈夫、今日は別のもの。どうせなら私の部屋でやりましょ」
「俺も来ていいか? by健児」
「ダメ、女子の部屋よ?男子が入るとかないない」
 サンのスマホを借りて健児が質問を投げかけ、それをいなす真畔。しかし……。
「ええよ。気にしないから」
「えぇ……それほど重要ならいいけど、変なことしたら追い出す」
 予想外の言葉に困惑する真畔だが、なにせ色使いのまとめ役(と考える)紫亜の一声だ。無理強いはできない。
 かくして長話は無しという文言に、普段行きたがらない翠も『仕方ないと』足を運び――招かれたのは紫亜の部屋だった。
「いらっしゃい。実はね、今回これを見て欲しかったの!」
 紫亜の部屋はいつもの祭壇付きの大和室とは異なり、多少狭いものの収納たっぷり。軽く12畳はありそうな洋室だった。
 目を輝かせてクローゼットを開く紫亜。そこには色とりどりの衣装がずらりとハンガーに掛けられ、色使いたちの視界いっぱいに広がっていた。
「色々あって皆にも見て、着てもらおうかなって思ってね。好きな物を選んでちょうだい」
「お、おぉぅ」
「すごーい! きれいな洋服がたくさん!」
「すっげぇ、やっぱり神社の巫女さんって金持ちなんだな!」
 思い思いの衣装を見ていく翠ときらり、ついでに健児。
「もう、他所様の家なんだから大声出さないの」
「いいじゃんか、なぁサンお前のも選んでやろうか?」
「ノー、ノー。紫亜さんの私服ですし大丈夫だよ」
「気にしなくてもええよ。どんな服があるかってのを見てもらいたいのもあるからね」
 思い切りのいい小学生組をたしなめようとするもやっぱり気になる真畔にものすごく遠慮しているサン、そして……。
「紫亜がくるったのーね……」
「狂ったって言っちゃダメだよ城奈ちゃん。これはきっと、紫亜ちゃんもカミヨドールのことを皆に知ってもらって――」
『生命あふれる色彩力!』
『天地交わり闇を払う』
『我ら!』
『色彩浄化隊 カミヨドールズ!』
「なんて――」
「藍もしっかりするのーね! でもまぁ紫亜が1人で動き回るよりはまだましな気がするのね」
 ぽわわとヒーローチックな妄想を浮かばせる藍を城奈がぽかぽかと叩く。紫亜を除けばカミヨドールズの秘密を知っているのは藍と城奈。そして真畔ぐらいだ。ただし真畔は紫亜の言葉には頭が上がらない。つまりこの場で不審に思っているのは藍と城奈だけという話になる。
「まぁローテーションを組めば色々動けそうだもんね。ねぇ、し――」
 藍が振り向いた瞬間、表情が恐怖で凍りつく。向いた場所にあるのは外を眺める紫亜の後頭部、本来人間の首が回るはずのない場所に首を向けているのだ。
「どうしたの?」
「えっ、いやぁ、疲れてるかなぁってあはは……(紫亜ちゃんの首がおかしなことになってたなんて言えないよぉ)」
 紫亜に声をかけられると慌ててなかったことにする藍。見てくれはいつもと同じ、変わったところはないように見える。
「もう、藍ったら今日はぼんやりし過ぎなのね。それはそうと一緒に戦うなら門限までは手ぐらい貸すのーね!」
「ありがとう城奈ちゃん。それじゃぁ――こんな衣装とかどうかしら?」
 紫亜からあてがわれたのはピンクの姫ロリファッション。ロングスカートで動きにくそうな格好だが、フリフリがついていて可愛さバツグンだ。
「戦闘向きじゃない気がするのーね。まぁ後方支援だから多少は眼をつぶるのね」
「うんうん、姿を決めた時にきっと映えるわ。他の人も好きな洋服とか決まったかしら?」
 藍の不安を他所に紫亜は決めた服を渡し、決まらない人には思い思いに似合う服を勧める。
「確かにかっこいいけどさぁ……もっと男っぽいのはないのかよ!?」
「うーん、サンくんとあわせるとなるとこうなっちゃうのよね」
 ケンジに渡されたのはハードパンクをモチーフにしたロリータ・ファッション。首元には十字架、首や手にはトゲ付きのチョーカーやバンドという刺激的な装い。しかし短めのスカートはブリーフが見えそうで見えない。
「ケンジ、諦めて着られて下さい」
 パンクロリを薦められておかんむりになった健児だが、そんな彼がサンに薦めたのはキュートパンクゴシックと呼ばれる可愛らしいファッション。無地だがレースが入っていたりと、中性的な顔立ちのさんには異様に合っている。
「すーちゃん、似合ってる?」
「OKOK、揃いな感じだしね」
「私は……なにこれ、着物のゴシックファッション?」
「ちょっとお古だけど柄がピッタリだからね。さて藍はきまった?」
 紫亜が嬉しそうに微笑み、藍の方を向く。渦中の藍はといえば―ーこっそり部屋から出ようとしていた。
「あら、どこに行くの?」
「ちょっと、トイレに……」
 体をこわばらせ、震えながら応える藍。その姿はお花摘みを我慢しているかのようにも見えるが、真相は怪しげな紫亜について色神ーーつまり零無に訪ねようとしていたのだ。色鬼であり、巫女である紫亜と面識深い彼女であれば、きっとなにか分かるはず。そう考えていた。
「トイレの前に服を決めちゃわない? ほら、こんなお洋服とか藍にすごく似合ってる。真畔ちゃんの刀を持たせたいぐらい」
 クローゼットから素早く取り出されたのは着物と袴。いわゆる大正ロマンを感じさせる一着だ。物自体はいい、いいのだがーー。
「(紫亜ちゃん怖い! 勧め方がいつもの紫亜ちゃんじゃない!!)」
 あまりに強引で、そして殺気立っている。焦っているわけではないが、早く受け取ってくれと突き出す紫亜の姿は、かえって藍の脳裏に警鐘を鳴らし続けていた。
「ご、ごめんやっぱり我慢できない!」
 紫亜の静止を振り切り、慌てて部屋の出口に走る藍。引き戸1枚隔てると外。渾身の力を込めてスライドした扉が……開かない!
「え、え、な、なんで……開けて」
 必死に扉を開こうとする藍。混乱している彼女には見えていないが、樹脂でできた女性の腕が挟まり、扉を開かなくしていたのだ。
「あら、扉の立て付けが悪いのかしら?」
「どうしたの藍ちゃん。みんな着替えられないよ?」
「と言うか紫亜、藍困ってるから後にすれば?」
「そうねぇ……」
 翠の提案に紫亜は少し考え、そしてーー。
「全員じゃないけど、これぐらいナラ十分ヨネェ…!」
 その濁ったような金切り声とともに紫亜の胴体に線が入る。皮膚には光沢が生じ、キシキシと擦れるような音を上げ始めた。
「まさか、これって……」
「藍、逃げて!」
 真畔が叫んだ時には既に遅かった。同時に各々が持っていた服が手元を離れ、周囲を回り出す!
 翠は黒色、きらりは白の翠と揃いの衣装に。真畔の着物ゴスは紫に変色しーー。
「こんなイロクイ話にないのね!」
「きっとパワーアップ、したーーぁ」
 サンと健児の選んだゴシックファッションは白色部分に互いの色であるオレンジと緑のアクセントに変異し、城菜の選んだ服は赤い姫ゴス服に変わる。
「ミンナお前タチが選んだお洋服。私ノ力がタップリ込められた洋服を選ンダ!」
 そのまま動かなくなった面々は私服から選んだ服に着せ替えられ、そのまま身体が変異し、光沢が生じ始める。
「そしてオキガエで、選んだ服はオマエのものになり、身体は私のモノに染め上げられる!」
 そして身体にはパーツごとに分割できるように線が入り、顔も目も硬質化しーー紫亜の部屋には衣装を着た6体の少年少女のマネキンが佇んだ。
「既ニイロ使いは1人塗りつぶシタ。ここにいたヤツも塗りつぶした。あとはオマエだけだ」
 硬質化した肌に邪な笑みを浮かべ、脅しを発する紫亜ーーもといマネキンイロクイは、その姿を巫女服からショートの黒ロリ――カミヨドールに姿を替え、もう片方の手で服を持って迫る。まるで藍の自信を砕き、降伏を迫るかのような態度。しかし、藍はまだ諦めてはいなかった。
「まだ……負けたわけじゃありません。今度は私がなんとかする番だから!」
 藍が手を払うと、マネキンイロクイの薦めた洋服が床に乱れる。
「待て! 着せてやる」
 扉から離れ、広い部屋を活かして身を避ける藍。運動はそこまで得意ではなく、整理されてるとはいえ避ける動作は危うい。マネキンイロクイも『こんなものかと』余裕しゃくしゃくで手を飛ばしては掴みかかろうとする。
「ウフフ、捕まえてあげる」
「いいえ、これでなんとかなります!」
 とっさに藍が城奈のマネキンの後ろに飛び込み、手を抑えてきらりのマネキンに自身の力『橙色』を噴射する。腕は城菜を傷つけないように引っ込んだことできらりのマネキンに直撃し、服は橙色に染まり、すぐに消える。そして、きらりの身体はあっという間に肉質を取り戻していく。
「う、うぅん。て、なにこれ、マネキンがたくさん!?」
「きらりちゃん、とにかく今はここから脱出です!」
 藍が声をかけたことできらりも状況を察し、首を縦に振る。
「ぐ、白の色使いが……だが、アンタは逃さない」
 苛立つイロクイが放った手は藍の首に組み付き、締めあげる。
「う、ぐぐ……ぅ」
「アハハ! コケにした罰よ!」
「いいえ、これでいいのです。これで……目をそらせました」
 藍の言葉に慌てて首を180度回し、顔を向けるマネキンイロクイ。そこにはきらりが外に出て引き戸を閉める姿があった。
「な、しまった!」
 扉を閉めようともう一方の腕も飛ばそうとするも、散らばった洋服にまごついて動かない。ならばと藍の首から離し、扉を閉めようとするーーが、閉まらない!きらりが箒を引き戸に突っ込み、閉じないようにしたのだ。
「藍おねーちゃん、早く早く!」
「ありがとうきらりちゃん」
 引き戸に手をかけ『せーの』の合図で力を加えると、戸は勢い良く開かれると同時に『ミシッ、バキッ!』と樹脂が砕ける音が響いた。
「アアアアアアアア!!!?」
 手が砕け、ショックで顔が崩れてのっぺりとしたものになったマネキンイロクイを他所に、藍ときらりは大和室へと向かった。
「あのガキども、絶対に絶対に許サナイ!」
 怒り心頭のマネキンイロクイは補充と言わんばかりにマネキンとなった城奈の手を引っ張って抜くと、イロクイの手があった場所にすげ替える。さらに自分のものとした手を宙に浮かせ、城奈とサンの首を掴んで上に引き上げると、ギチギチと窮屈な音を立てていたマネキンの頭は抜けて金属の芯が露出する。そしてあろうことかサンの頭を城奈の身体に。城奈の頭をサンの身体に付け替えてしまった。
「自分たちのやったことを、私ニたてついたことを後悔させてアゲル。コノ子らで一番いいものは、これと、これト……」
 取り換え挿げ替えし、狂った笑みを浮かべるマネキンイロクイ。そしてーー。
「サァ向かうわよ。残りノ連中モ染め上げてシマウワヨ!」
 それぞれ首をすげ替えられた不気味な少年少女のマネキンはカタカタと動き、マネキンイロクイに続いて歩き出す。首をすげ替えられ、意思が入り乱れたマネキンはイロクイの操り人形としてその命を果たすしかない。
 仲間であった面々が、敵の手先として襲いかかる。マネキンイロクイにとってこれほど愉快なものはなかった。
「遅い、いいように騙されおって」
「ご、ごめんなさい……それは?」
「マネキンだ、森に転がってたから拾っておいた。好きにいじっていい」
「これ、紫亜さんだ」
 大和室では既に零無が待ちくたびれた様子でごろ寝していた。その傍らには泥に汚れた全裸な紫亜のマネキン。最初の犠牲者である。
「説教などは後だ。奴め、首を取り替え挿げ替えして手先を増やしたようだ。このままじゃ多勢に無勢、囲まれてお仲間入りだ」
「お願いします!どうすれば……」
「まぁ食事させい、危ういがこうするぞ」
 耳うちして作戦会議する3人。一瞬驚きの声もあり、会議が終わった後の藍の表情は冴えないものになっていた。
「大丈夫、色神さまならきっとやってくれるはずだよ」
「信じるしか、ないですね。あまり無茶しないでね、きらりちゃん」
 足音は1体だけではなく複数聞こえる。このままでは囲まれてしまうだろう。足音が全方位ではなく、入り口一点に集中していることが幸いか。きらりは指示通り、ふすまを見据えーー勢い良く開かれた。
 城奈(しょうじょ)の顔を持つキュートパンクゴス少年のマネキン。
 サン(しょうねん)の頭を持つ姫ロリ少女のマネキン。
 健児(しょうねん)の頭を持つ黒ロリ姿の少女のマネキン
 翠(しょうじょ)の頭を持ち、片腕が欠損したハードパンクゴスな少年のマネキン。
 のっぺりとした顔に足はなく、這いずるように腕で動く腰から上しかないマネキン。
 そしてーー真畔の頭に翠と城奈の手。さらに真畔の足を持つ邪悪な存在。マネキンイロクイ。
 襖の向こうにはきらりが想像していたよりも狂気じみた光景が広がっていた。
「あ、あぁぁぁ……」
 元は鍛えられていただろう樹脂の瞬脚であっという間に詰めると、両腕を拘束するマネキンイロクイ。その声は紫亜ではなく、真畔の声や表情となっている。
「1人か?今の私ハツヨイ!ニゲラレナイワヨ!」。おどろしい姿に腰を抜かしたきらりは抵抗するまもなく捕まり、宙ぶらりんのまま拘束される。
「歯ごたえガナイワネ。アンタ達は大人シク待ってナサイ」
 まずはきらりを惨たらしく塗りつぶし、その後残った色使いをマネキンに変える。色使いの少女から奪った2つの力にイロクイの力を混ぜあわせ、きらりに流しこむ。
「ひゃっ!?」なにこの、すーちゃんの、色?
 黒の色――否、張り付くような服のようなものをきらりに纏わせていくイロクイ。たとえ黒であっても白の力が中和し、たとえ戦闘不能にするにも時間がかかるはず。普通であればそうだ。しかし、いくらきらりが意識しても自分の色が戻らない。
「3つのチカラをさらに強めているコノお洋服。気に入ってくれるカシラ?」
「う、うぅぅ、窮屈だよぉ」
 笑いながら手足を、胴体を、そして手足をまとっている白ゴスごと包み込んでいく。次第に窮屈になり、服とイロクイの力が一体化したか消失し、さらに身体を圧迫する。
「く、くるし、ぃ……」
「アハハ! 打ち消せないでしょ? でもこれでオシマイ!」
 最後に首や顔も包んでしまうと、きらりの全身はマネキンイロクイに掴まれたまま光沢のあるスーツで覆われたようにぴっちりと包み込まれてしまった。吸気口も何もない完全密閉空間は少女のボディラインを浮き彫りにし、力を封じ込めていた。
「ウフフ、賑やかしいワネ。さぁ出てきなさいメガネの色使い、でないとコノ子、狂ってどうなるかわからないワヨ!」
 勝利宣言するかのように高らかに掲げる黒の人形。のっぺりとした全身は酸欠状態となった魚のように身体をばたつかせながら、抵抗とも悶絶とも取れる動きを繰り替えしては止める。内部では力を抑えこまれながらも浸透していくイロクイの力に、きらりの身体が激しく抵抗しているのだろう
「さぁあと少しも持たないワヨ。さっさと諦めて出てキナーーエッ」
 その人形が揺さぶられるようにさらにビクンと大きく震える。ただ、震えたのはきらりではなくイロクイだった。
「……オ、オニィ!?」
 背後に回りこんだ零無がマネキンイロクイを腕で貫き、マネキンイロクイの要素を吸い上げて食らっていく。色鬼すらも消し去る一撃を非捕食者であるイロクイが敵うわけもなく、次第にマネキンイロクイが薄れ、手や足、奪われた色は周囲を漂い始めた。
「ごちそうさま。時間稼ぎご苦労」
 満足げに後方を向く零無、その後ろでは藍が今も操り人形となった面々に色をぶつけてひるませていた。
「まだですか!?まだ!?」
「そろそろじゃよ、もうあのイロクイは私の身体の中だ」
 零無の作戦はこうだった。まず色の力が強いきらりを1人だけだし、敵の目を惹きつける。白の色はイロクイをいっそう惹きつけやすくするいわばごちそうであり、食らったり弄んでいる間は視野狭窄に陥りやすい。
 そんな『お楽しみ』の間に零無と藍が後ろに回り込み、奇襲を仕掛けるという戦法だった。もちろん藍がどれだけ持つかまでは計り知れなかったが、結果としては複数のマネキンの足を止めるには十分二時間を稼ぐことができた。
 しばらくするとマネキンと化し、パーツを入れ替えられた色使いたちの動きも止まり、色が霧を発して色使いは元の姿に戻り始める。
 身体のパーツも、そして服もイロクイに着せられたままの姿で意識を取り戻しつつあった。
 そして――。
「いやぁーっ!?」
 紫亜も全裸のまま元に戻り、豊満な胸を隠そうとパニックを起こす。
「え、な……、あぁ、ああっ!」
「見るな、男子見るな!!」
「見ちゃダメー!!」
 全裸の上に友人に見られたあげく秘蔵の服が着られてるのだから無理もない。
 城菜はサンに抱きつくように目隠しされ、健児に至っては真畔に組みひしがれて畳に押し付けられるという有様。畳をタップするさまは翠にとって『また始まった』と言わんばかりの光景だった。
「これに懲りたらしばらくまじめに修行すること。”こすぷれ”にうつつを抜かすのは無し」
「はい……」
 かくして偽紫亜によるイロクイ騒動は幕を閉じた、この日を境にカミヨドールが街に現れることはなくなった。
 ただーーカミヨドールに似た集団が2、3人出没してはイロクイを狩っているという噂が代わりに広がり始めという。
 偽る色と紫亜のきせかえパーティー おしまい
 =おまけ=
 イロクイの黒ラバー生地に拘束され色の浸透を受け続けたきらり。最初は耐え続けていたが、次第に圧力が高まり、精神が崩壊し始める。そして突如として装いがエアバッグのようにパンパンに急膨張した。
 そして表面に簡素なきらりの顔が浮かび上がり、へそやラバーの谷間が出来上がり、小水がこぼれ落ちる。
 その姿は性処理用のダッチワイフそのものであり、おそらく年端もいかない少女にはあまりに残酷すぎる末路といえよう。藍のキズもきっと深いことだ。

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