頂きもののソーセージ

お題をもらって書いたものがすべての始まり
1つずつでいいのに全部ごっちゃにしてしまうあたりがまだまだあれかもしれない。
ちなみにお題は
『男の娘のちん○ぽが触手』で、『ソーセージを焼くか茹でるかの論争』の末に『ラーメンとサッカーと土下座の要素を組み合わせた新しい格闘技』を使うまでの戦いになり、最後は『(男の娘)が蝋固めにされる』
といったもの。男の娘の~とあったので女の子にしようとしたのはここだけのアレ。
以下2人の設定
・リュドラ
ハーフスキュラの少年、年齢は大体10歳ぐらいの幼少期。
2年前に奴隷市場で実験用モルモット(※)として売られていた所を一目惚れ。
ついつい情にほだされて弟子として購入、飼われることとなった。
(※)スキュラはハーフだろうと奴隷と一緒にすると性的な意味で食ってしまう為、奴隷として扱っていない。
ふさふさの金髪ショートカットにワインレッドの瞳。状況に応じて赤が濃くなったりピンク色になったりする。
身長は135cmとやや低め。体重も軽く、体格も細い。
人間の血が濃い為見た目は人間そのもの。
ちんちんはスキュラのように複数本の触手束、どれもまだ細くて触手か否かの区別がつかない。
性格は奴隷上がりのためか臆病で従順。ただし性欲旺盛で発情することもしばしば。
師匠の弟子として家事手伝いをしている。魔法の腕はまだまだ未熟だが、スキュラはモンスターとして言えば魔力の素質が高いので、期待されている。
・リリ(師匠)
本名:リーリアック・F・グラウシェラス
大陸随一の魔法使いだが、素行が悪いことで有名。
攻撃魔法だけにとどまらず、補助魔法や禁忌指定の催眠魔法をも扱うことが出来る。
赤いロングヘアーに切れ目、出てるところは出ている。
巨乳――と言いたいところだがDカップ。(補助魔法でFカップにすることもある)
凄まじい変わり者で、リュドラを弟子として育てているのも彼女の気まぐれの一端。
お仕置きと称して性的なことを数多く行なうこともしばしば。リュドラも例外なく辱めを含んだお仕置きを食らっている。
特殊性癖の持ち主だが、善悪の見境はつくとのこと。
『物品化したモノは綺麗な方がいい』というのが彼女のポリシーなため、いつでも戻せるぐらいにまでしっかり管理されている。


何事もない朝、きょうの料理担当は僕の番だ。今日の朝ご飯は昨日届いたばかりのソーセージと採れたてのサラダ。僕は早速フライパンに油を引き、ソーセージを放り込む。
「ん……♪」
 2本の触手が下半身から伸び、フライパンを揺する。こうして転がしている間にサラダを作れば時間の短縮になる。
「なんだい、今日の朝飯は」
「おはようございます師匠。焼きソーセージとサラダですよ。たまには焼いてみるのもいいかなって……」
 紹介が遅れました。僕の名前はリュドラ、現在、訳あって師匠のもとで魔法の修行をしています。まぁ師匠は料理があまりできない人ですけど、魔法の腕は――。
「そんな事はどうでもいい。焼いたのか、焼いてるのか」
「珍しいですね、師匠がそんな事を聞くなんて何かあったのですか?」
「焼いたか、焼いてないか」
「あ、はい。焼きました」
「貴様ぁ!!」「うわぁ!?」
 あまりの豹変ぶりに身動ぎする。何かマズかったのだろうか?
「いいか、ソーセージは茹でるものだ。元来ソーセージとはうま味を内包するために皮があるようなものだ。それを焼いてあまつさえ切れ目が入ってみろ。それはただののハンバーグじゃないかリューゥ!」
「わかりましたから師匠、落ち着いてください。焼いたっていいじゃないですか、歯ごたえが良くなって美味しいのですから」
「いいや、否だ! だいたい肉汁が外に出てしまっている時点でソーセージとして台なしではないか。それにな、これは――」
「あーはい。もう焼いちゃったのですから今日はこれで我慢してくださいね」
 師匠の論もそこそこに、火を切らないと焦げる頃合いと考えた僕は、もう一本の触手を伸ばすが、その前に師匠が先に火を切る。
「ほう、なめられたものだ」
 そして、火を切る筈の触手を掴んだと思えば、そのまま強く掴りしめる。
「しかも随分と便利な使い方をするものだな」
「痛い! 痛いですからやめて」
「何が痛いだこの変態め。されたくなければそういう使い方を――するな!」
 師匠が指を鳴らせば、窓から突風が吹き込む。慌てて手で抑えようとするも間に合わない。
「ああぁぁ!?」
 めくれ上がる乳白色のブリーツスカート。その下からまろび出る大量の触手と、ピンク色をした先端。それは全て――紛れもなく僕の陰茎、つまりおちんちんだ。
 誤解のないように説明させて欲しい。まず僕はローパーヒュドラという怪物と人間とのハーフである。師匠は孤児だった僕を引き取り、魔法使いとして育てる傍らこのように女の子のような格好をさせているのだ。
「それは認めるが、お前も存外ノリノリではないか」
 ……この触手も遺伝であり、それを有効利用――。
「それは止めるようにと言ったはずだ。はしたない」
 …………テレパシーで先読みしないでください師匠!
「だいたい何ですか、たかがソーセージごときでそんなにムキになって」
 思わず文句の一つも吐きたくなり、ポロリと言葉を吐き出す。それが師匠の逆鱗を何度も撫でるかの如き言葉だということに、その時はまだ気づかなかった。
「……たかがと言ったか」
 まずい、このままでは何をされるかわからない。このとき取る方法はひとつ。
「ええと師匠。その、何かまずかったです――」
「全部だ! 何もかも、一から!十まで!」
 師匠が僕の足元に蔦を這わせる。捕まえてお仕置きする気満々だ、こうなればもはや戦うしかない!
「おとなしく捕まるがいい!」
「嫌です! 何されるかわからないし!」
 伸びる蔦を陰茎ではない触手ではたき落とす。ラーメンを作る際に湯切りをよくやらされるのだが、そのおかげで何となく技が身についてしまった。
「そう暴れるならば、こうだ!」
 師匠の手の中で生成された火の玉が、僕に向かって打ち出される!
「うぅぅぅ、アースハンド!」
 頭を下げ、身をかがめて床に両手をつける。すると巨大な腕が床下から生え、直撃するはずの火の玉を受け止めた。
 これがアースハンド、大地の精霊に頼み込んで守ってもらう技だけど……。
「まるで土下座だな」
「あぅぅ……」
 正直この体制を維持するのは恥ずかしいというか、情けない。
 何より無防備な体制となった僕の目の前には、師匠がドヤ顔で立っていた。
「どうだ、降参するか?」
「降参も何も……趣旨変わってますよね」
 あまりの理不尽さに抗議の声を上げる。だが、それでも勝てない理由があった。
「それはまぁいい。同じ事を言われてもち○ぽ触手を晒そうとするリューと同じぐらいの問題だ」
その言葉に、思わず心臓が高鳴る。
「私の理不尽さに比べればお前の行為は変質者そのものだ。それともその触手が使えないようベルトで縛ってやろうか」
「う、うぅぅ……」
 図星というべきか、それは本当のことだけど隠しておきたいことでもある。だからつい、照れ隠しで反抗してしまう。
 そんな僕を上から下まで舐め回すように見つめた師匠は、仕上げにと目を見つめる。
「と、まぁなリュー。もう動けないことは承知だろう」
「……はい」
 師匠の催眠魔法だ。主に僕の行動を封じるために使われているが、使いようによっては人を自在に操る危険な魔法だ。
「ひとまず体は動かせるし、床穴を治すとするかね」 
 師匠はニヤリと悪巧みをするかのような笑みを浮かべた後、僕に浮遊の魔法をかける。そしてただ一言『穴の上で待機』といえば、僕の体はさっきまでの抵抗が不思議なぐらい素直に動いてしまう。
「と、そろそろ意識ぐらいは戻すかな。気分はどうだい」
「……は、て、またですか。またやられたんですね」
 意識を取り戻した僕は、足元を見る。随分深くから現れたのだろう。
「これを一体どうやって埋めるのですか?」
「簡単だ。カスケード・オブ・ワックス、サモンカムカム……」
その言葉とともに、妙な唸りが頭上から響きはじめる。上を見てみたいが、表情は変えられても首一つ動かすことが出来ない。
「さて問題だ、この呪文の意味は?」
唐突で理不尽な問題。確か一昨日習ったはずだが、思うように出てこない。
「あ、ええと……ワックス、のカスケード」
「答えになっとらん! まぁ、たまには身を以て答えを知るといいさ」
それもまたお仕置き。そう言い、師匠が指を鳴らす。僕の頭上から降り注いできた物体は。液体状の蝋。
「わっぷ! 師匠、しぬ、しんじゃう!」
「大丈夫だけど変に話しかけると苦しいぞ?」
しかもその量はバケツいっぱいでは収まらないほど、まるで、滝のように、滝……。
「そろそろ答えがわかっても止めんぞ?この床下がひとまず蝋で埋まるまで、ずっとこのまま浮いているがいい」
そんな、むごい! 僕はそう叫ぼうとするも、もはや口も思うよう動かなければ視界も蝋によって覆い隠される。漂着し、固体化するを繰り返しているうちに目の前の透明度は失われ、蝋の中に自分の体が閉ざされていく。
「…………」
 こんなおかしなことがあと何分、いや何時間続くのだろうか。僕は考えているうちに意識が遠くなり、そのまま何も考えずにただただ固まっていく。そんな自分の体を確かめるだけの生物に成り下がっていった。
「あぁ、少し気が済んだぞ。私は」
 蝋によって床は埋まり、固まれば新しい床として機能する。その穴の直上。つまり液蝋の滝が降り注ぐ真上に立っていた僕はといえば――案の定、蝋によってその身が動かなくなっていた。
 その姿も酷いもので、固まった蝋の集積によって下半身はまるで一塊の蝋のよう。傍目では人間かどうかすらの判別もつかない有様だ。上半身も同じく、かろうじて顔が見えるのが救いなのか、そうでないのか……。
そんな積み重なった蝋の中、変化が止まったことで意識を取り戻しつつあった僕は声を上げるも、固まっている蝋が厚いせいか届くことはない。
 もっとも、僕も師匠もテレパシーが使えるので会話自体は成立する。
「だいたい何ですか師匠! ソーセージでこんなにするなんて」
「そのソーセージがダメなんだ」
「またそれですか」
「頂きもののを勝手に使っただろう?」
「…………」
 表情は変えられないが、こう言われれば反論できない。素直に『はい』と言う他ない。
「あぁ……あのソーセージ、ありゃ美味しいけどボイルして食わないと毒が出て食えなくなる奇種の肉なんだとさ」
……それを先に言ってくださいよ!
叫びは当然出せないし、聞こえない。
「どちらにしろ貰い物の食材を勝手に使うのは止めるのだな。今日は一日このままだ」
 そう言いながら師匠は工具を取り出し、丁寧に蝋のつららを除き、整え出す。師匠は凝り性だ、こうなってしまえば入り込む余地もない。
「ところでリュー」
「はい?」
「この蝋は体内侵食する種で、3日もすればお前の肉体を完全に蝋に変えてしまうそうだ」
「え……」
 思わず動揺する。怖さじゃなく、それとは別の何か。
「そうすればお前に対劣化魔法を施し、置物にして飾ってやれるし、仮に壊れても蝋に混ぜ込んで精霊として使役してやることもできる」
「……」
「どうだ、怖さが身に染みたろう? あと何時間でリューは蝋に変わるかなー」
 戯ける師匠に反し、僕は言葉が出なかった。出すのが怖かった。
 なぜだろうか、僕はそんなつもりがあるわけじゃないのに、このような取り返しの付かないような話を聞くと凄くドキドキしてしまう。
 やったら最後なのに、やってしまいたくなる。もしかしたら僕は、師匠の話すようなあまりに危険な行為を望んでいるのだろうか?
 もしそうなら、僕がこの場で『このまま3日放置して、蝋人形に変えてください』といえば、放置して、ずっと可愛がってもらえて――。
「なんて、冗談だ。お前はからかいがいがあるからな」
「……」
「ドMめ」
「……ひどいですよ」
師匠の唐突な切り返しに、思わず理性が戻る。こうして固まっていて、テレパシーでの会話でなければ、僕はきっと恥ずかしさのあまり手が出てたか、話をはぐらかしていただろう。
「まぁいい、このまま玄関に持ってくとしますかな」
 気の済むまで僕を飾り付け、満足顔の師匠は蝋人形となった僕を玄関に持って行き、見えやすいよう配置する。
「(ほんと、理不尽ですよ……)」
 蝋塊から削りだされ、真っ白にコーティングされたち○ぽ触手には小さなリボンをいくつも付けられ、首からは「お仕置き中」と書かれた看板をかけられる。
 僕は今日一日中、この恥ずかしい格好のまま玄関前に飾られることになるだろう。このような玄関前に綺麗に着飾らせての晒しは、もはや師匠の行うお仕置きの代名詞だ。だけど、僕にはこれが師匠の趣味ではないかと、そう思わずにいられなかった。
その夜、約束通り僕は蝋の拘束から解放された。

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